ランドセルの平均的な重さは何キロ？子どもに最適なランドセルの選び方

ランドセル選びで最も気になるポイントの1つが、その重さです。毎日使うものだからこそ、重さは重要な要素。軽すぎても収納力や耐久性に不安が生じますし、重すぎると子どもの体に負担がかかります。

では、実際に最適な重さはどのくらいなのでしょうか？この記事では、ランドセルの平均的な重さと、子どもにとって最適なランドセルを選ぶためのポイントについて詳しく解説します。

ランドセルの平均的な重さは？

ランドセルの平均的な重さは、1.1kg～1.3kg程度です。これは、ランドセルの素材やデザイン、機能性によって異なります。軽量なタイプのランドセル（一般的な人工皮革を使用したモデル）は1kg未満のものもありますが、収納力や耐久性を重視したものは、少し重くなる傾向があります。

最近では重さを抑えるために、軽量素材を使用したランドセルも増えており、例えば、大手量販店が販売するリュックスタイルのランドセルは、800g前後の製品も存在します。一方で、あまり軽すぎるランドセルは、耐久性に問題が出ることもあるので注意が必要です。

反対に、重たいランドセルの例として、牛革やコードバン（馬革の希少部位）を利用した製品は1.2㎏～1.5kg程度の製品が多いです。このようなランドセルは、各社高級路線の製品として展開していることが多く、耐久性や高級感を重視したい方には人気の素材となっています。

軽いランドセルのメリットとデメリット

ランドセルを購入するときに、子どもの大変さを考えると、「軽いランドセルの方が良いんじゃないの？」と考えてしまいがちですが、ただ軽ければいいというわけではありません。

「軽いランドセルを購入したい」とお考えの方は、そのメリットとデメリットをしっかりと認識しておきましょう。

軽いランドセルのメリット

軽いランドセルは、体への負担が軽減され、肩や背中への圧力が少なくなります。特に小学生の成長過程において、重いランドセルは体への負担となり、肩こりや姿勢の悪化を引き起こす原因にもなります。

軽いランドセルを選ぶことで、長時間の通学でも疲れにくく、子どもが快適に歩けるようになります。転倒やつまずきのリスクも少なくなり、安全性の向上にも貢献します。

軽いランドセルのデメリット

軽いランドセルには一見して良い点が多いですが、いくつかのデメリットもあります。

耐久性が低い

軽量化を優先するあまり、耐久性が低くなる場合があります。軽量素材を使用することで、破れやすくなることがあるため、6年間の長期間使用を前提とするランドセルにおいては注意が必要です。

収納スペースが狭くなる

軽さを追求するために、収納スペースが狭くなることもあります。必要な教科書や道具が収納しきれず、かえって使いにくくなる場合も。教科書の改訂によってページ数が増える傾向にある昨今、収納容量にも気を付けてランドセル選びを行う必要があります。

ただし、近年では学習用品の増加に伴い、子どもの身体への負担を気にする声も多数上がる中で、学校に学習用品を置いて帰るいわゆる「置き勉」の普及が進みつつあります。「置き勉」の普及が更に進めば収納スペースに関しては、あまり気にする必要がなくなるかもしれません。

安定感がなく背負いにくい

軽いランドセルは、背負ったときに安定感を欠き、バランスが悪く感じることがあります。例えば、軽いビニール袋に物を入れるよりも、持ち手・形状に安定性のあるバッグの方が持ち運びやすいことをイメージすると、軽ければ軽いほどよいわけではないことが想像できるでしょう。

「軽さとランドセルの背負いやすさは比例しない」ということは十分に理解しておく必要があります。

非常時に身を守れない

ランドセルには、子どもの身を守るという役割もあります。地震発生時にランドセルで頭を落下物から守ったり、転倒時に後頭部を守ってくれたり、ただの鞄としてではなく、子どものことを考えた設計がされています。

そのため、軽さだけでなく、収納力や耐久性、安定感など、総合的に考慮した選び方が重要です。

ランドセルの重さ対策！具体的な方法は？

ここからは、ランドセルを持ち運ぶ際の負担を軽減するために、注意すべきポイントを解説していきます。もちろん、購入段階で軽量なランドセルを選ぶことが最も効果的ですが、それ以外にもチェックすべきポイントがいくつかあります。

体型にフィットする機能の有無で選ぶ

ランドセルの肩ベルトや背負い部分が調整可能なものを選ぶことで、体型にフィットし、安定した背負い心地を得ることができます。そのようなランドセルであれば、荷物の重さを均等に分散することができるため、体への負担を減らすことが可能です。

ほとんどのメーカーのランドセルが、肩ベルトの調整機能はついていますが、仕様や使い勝手はメーカーによって異なります。試着の上、使いやすいものを選ぶようにしましょう。

荷物の整理整頓を心掛ける

荷物の整理整頓をすることである程度身体への負担を軽減できます。不要なものを持ち歩かないようにし、必要なものだけを最小限にすることで、ランドセルの重さを軽減できます。※子どもにとっては、計画的に整理整頓をしたり物を持ち帰る習慣作りにもつながります。

荷物の整理整頓がしやすいように、ランドセルの収納力も考慮しましょう。仕切りやポケットが多いものを選ぶと、荷物が整理しやすく、無駄にスペースを取らずに効率よく収納できます。

身体に負担がかからないランドセルを選ぶポイント

ランドセルの重さそのものも大切ですが、本当に重要なのは、子どもの身体に無理なくフィットし、長時間背負っても負担がかからないかどうかです。ここでは、ランドセルを選ぶ際に必ず確認しておきたいポイントを詳しく解説します。

肩ベルトが身体にフィットするかどうか

ランドセルの背負いやすさを大きく左右するのが肩ベルトです。肩ベルトのカーブが子どもの肩に沿う設計になっているか、十分なクッション性があるかは、体感重量に大きく影響します。

また、成長に合わせて調整できる仕様かどうかは必ずチェックしましょう。特に低学年から高学年にかけて体格が大きく変わるため、調整幅の広い肩ベルトは必須です。実際に試着した際には、肩ベルトが肩に食い込んでいないか、しっかり密着して安定しているかを確認してください。

背あてのフィット感と通気性を確認する

背中に直接触れる「背あて」の構造は、背負い心地や負担の軽減に大きく関係します。背当てはクッション性が高く、身体にしっかりフィットする構造になっているものを選びましょう。

また、汗をかきやすい子どもにとって通気性は非常に重要です。通気用の凹凸加工がされている背あてや吸湿性の高い素材を使用したタイプなら、蒸れにくく快適に背負うことができます。

重心が高くなる構造かどうかをチェックする

同じ重さでも、ランドセルの設計によって疲れにくさが大きく変わります。背中から離れた位置に重心があると引っ張られるような感覚が生まれ、体感的に重く感じてしまいます。

重心が高く背中に密着する構造のランドセルは、重さを上部で支えるため、荷物が軽く感じられるのが特徴です。背カンの可動域が広いモデルは身体にフィットしやすく、重心が安定しやすい傾向があります。

試着して歩いたときの安定感を確認する

ランドセルは必ず実際に背負って歩いてみることが大切です。背負っているだけでは分かりにくい「揺れ」や「ズレ」「肩への負担」などは、歩くことで初めて気づくことがあります。

店舗や展示会では、実際に数メートル歩いたり、軽く屈んだりしてみてください。背中との密着度、揺れの少なさ、肩ベルトの安定感など、身体へのフィット具合が確認できます。

荷物を入れた状態でも試すことが理想

新品のランドセルは軽く感じるため、空の状態だけで判断するのはおすすめできません。実際の通学では教科書・ノート・筆箱・水筒などを入れるため、総重量は3～4kgにもなることがあります。

可能であれば重りを入れた状態で試せるブランドを選び、通学時の感覚に近い状態で背負い心地を確認しておきましょう。重さが増えても姿勢が崩れにくい構造のランドセルなら、毎日の通学がぐっと楽になります。

ランドセルの重さに関するよくある質問

ランドセル選びで「重さ」は多くの家庭が気にするポイントです。ここでは、保護者から寄せられる代表的な疑問をわかりやすく解説します。

Q. ランドセルは何kgが理想ですか？

一般的には1.1kg〜1.3kg前後が標準的な重さと言われています。軽ければ軽いほど良いと思われがちですが、軽量モデルは耐久性や収納力が低くなる場合もあるため、重さだけで判断するのはおすすめできません。

重要なのは「数字以上に軽く感じるかどうか」であり、背負いやすさ・フィット感・重心の位置によって体感重量は大きく変わります。そのため、実際に背負って確かめることが大切です。

Q. ランドセルは重すぎると身体に悪影響がありますか？

重すぎるランドセルを使用すると、肩こり・猫背・姿勢の崩れ・疲れやすさにつながる可能性があります。特に低学年の子どもは筋力が未発達のため、重さの影響を受けやすい傾向があります。

しかし、重さそのものより、身体に合っていないランドセルを使用していることが負担の原因となることが多いため、正しいフィット感と背負い方が重要です。

Q. 軽いランドセルなら身体への負担は減りますか？

軽いランドセルは確かに負担を軽減できますが、軽さだけを優先すると以下のような問題が起きることがあります。

• 耐久性が低く6年間使用できない
• 収納力が不足して荷物が入りきらない
• 背負ったときに安定せず、かえって負担がかかる

「軽いから背負いやすい」わけではありません。軽さ・フィット感・耐久性のバランスが非常に重要です。

Q. 荷物が多い日はどれくらいの重さになりますか？

教科書やノート、水筒、タブレットなどを入れると、ランドセル＋荷物で3〜4kgになることも珍しくありません。日によっては5kg近くなる場合もあります。そのため、ランドセル本体が多少重くても、しっかりした構造で重さを分散してくれるモデルの方が疲れにくいというケースも多いです。

Q. 軽いランドセルは耐久性が心配ですが大丈夫ですか？

軽量モデルでも品質の高い素材を使っているブランドであれば問題ありません。しかし、あまりにも軽さを追求したランドセルは、素材が薄かったりパーツが弱かったりするケースがあります。ランドセルは6年間使う前提なので、以下を必ず確認しましょう。

• 素材の厚みや強度
• 公式な6年間保証の有無
• 背負ったときの歪み・安定性

軽さだけでなく、耐久性を重視した総合的な選択が必要です。

Q. 革製（牛革・コードバン）は重いですが大丈夫ですか？

革製ランドセルは人工皮革に比べて重い傾向がありますが、その分耐久性が高く、型崩れしにくいというメリットがあります。丈夫でしっかりしているため、荷物を入れても安定し、結果として「重さを感じにくい」と評価する家庭も多いです。

しかし、体格の小さいお子さまは革製の重さが負担になる可能性があるため、必ず試着して確かめることが大切です。

平均的な重さを知って、後悔の無いランドセル選びを！

ランドセルの重さは、軽すぎても耐久性が心配で、重すぎると子どもへの負担が大きくなります。平均的な重さは約1.1kg～1.3kg程度で、軽量化と収納力のバランスが大切です。選ぶ際は、収納力や背負いやすさをチェックしながら、体型に合った調整機能があるものを選びましょう。

また、必要な荷物の量を見極め、無駄な負担をかけないランドセルを選ぶことで、毎日の通学がより快適になります。

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