
小学校入学を控えたお子さまを持つ家庭では、定番ワードとなりつつある「ラン活」。
ですが、「ラン活」をこれから始めようという方にとっては、「そもそもラン活って何をするの?」「うちも始めた方がいいの?」と疑問に感じる方も多いはず。この記事では、「ラン活」の基本的な意味から始める時期、進め方、よくある落とし穴まで、わかりやすく解説していきます。
ラン活とは?

「ラン活」とは、「ランドセル活動」の略語です。
小学校入学を控えた子どものために、保護者がランドセルを選び、購入する一連の行動を「ラン活」と呼びます。情報収集・カタログ請求・展示会参加・試着・予約など、まるで就活や婚活のように、ひとつの“活動”として定着してきたことが「ラン活」と呼ばれるようになった背景にあります。
なぜ「ラン活」が定着したのか?

近年、「ラン活」が当たり前のように語られるようになった背景には、いくつかの社会的変化が考えられます。
SNSの普及と「見せたい」心理
InstagramなどのSNSで、他の子どもたちがどんなランドセルを背負っているのかが簡単に見られるようになり、「うちの子にも素敵なランドセルを」と考える保護者が増加しています。SNSの普及は、ランドセルの“見た目”に対するこだわりが年々高くなっている要因といえます。
人気モデルの“即完売”現象
特に工房系のブランドでは、数量限定・手作りといった希少性が人気を呼び、販売開始日に完売するモデルも珍しくありません。「欲しいものが手に入らなくなる前に、早めに動こう」という流れから、ラン活の早期化が進んでいます。
少子化と“1人にかける想い”
晩婚化などの影響から一人っ子世帯が増加しており、1人にかける年間教育費も増加しているといわれています。これによって、子どもが使用する学用品への関心が高まっているのも一因です。
「6年間使うものだからこそ、良いものを持たせたい」という親の想いが、ラン活という行動を後押ししています。
いつから始める?ラン活の理想的なスケジュール

「ラン活って、いつから始めればいいの?」という疑問を持つ方は非常に多くいらっしゃいます。
実はラン活には”ピーク”や“おすすめの開始時期”があります。スムーズに、そして後悔なくランドセル選びを進めるには、スケジュールの把握がとても大切です。
年中の秋〜冬:情報収集&資料請求スタート
ラン活は「情報戦」ともいわれています。早い家庭では年中の秋ごろ(9月〜)から資料請求を始めます。人気ブランドはこの時期からカタログ請求の受付を開始し、特典付きの先行案内などもあるため、早めの動きがおすすめです。
また、Instagramや公式サイト、展示会の開催情報もこの頃から発信されるので、SNSのフォローやメールマガジンの登録をしておくと便利です。

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1月〜5月:展示会・試着・予約ラッシュ
多くのブランドが1月〜2月に新作ランドセルを発表し、展示会や店舗での試着イベントが活発になります。特に3月〜5月はラン活のピークとも言われ、ゴールデンウィーク前後に予約・購入を決める家庭が多数。
展示会では複数のメーカーのランドセルを一度に比較できるため、参加できると選びやすくなります。ただし、予約制の会場も多いため、事前の確認が必須です。
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予約はこちらから6月〜8月:人気モデルの完売が増える時期
この時期に入ると、工房系や数量限定モデルは売り切れが目立ってきます。特にオーダーメイドやカラーオプションがあるブランドでは、6月には受付終了になることも。
「これにしよう!」と決めていたランドセルが完売してしまうこともあるので、気になるモデルがある場合は、この時期までに購入を済ませておくのが安心です。
9月〜12月:アウトレット・型落ちセールの季節
一方、価格を抑えたい方にとっては秋〜冬がお得な時期です。型落ち品や展示品、在庫調整のアウトレットセールが始まり、最大で30〜50%オフになることも。
ただし、色やデザインの選択肢はかなり限られるため、「絶対この色がいい!」という希望がある場合には向きません。コスパ重視派におすすめです。
ランドセル選びの基本ステップとポイント

ラン活を進めるうえで、多くの家庭が悩むのが「どこから手をつけて、どう選べばいいのか?」という部分です。選択肢が多すぎる中で、後悔のない選び方をするには、いくつかのステップと判断軸を知っておくことが大切です。
ステップ①情報収集(カタログ・SNS・口コミ)
まずは各ランドセルメーカーの公式サイトやカタログをチェックしましょう。最近では、無料で取り寄せられる紙のカタログに加えて、スマホやパソコンで見られる電子カタログを用意しているブランドも増えています。

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また、InstagramやX(旧Twitter)で実際に購入した人の口コミや背負っている様子を見るのもおすすめ。兄弟で違うメーカーを選んだ家庭の体験談など、リアルな情報が手に入ります。
ステップ②実物を見て、背負ってみる
カタログや画像で気になったランドセルは、必ず一度は実物を見ることが大切です。展示会や直営店舗、百貨店の売り場などで背負ってみると、写真ではわからなかった「重さの感じ方」・「フィット感」・「色味の微妙な違い」に気づけます。
子どもの身体にやさしい「ごとうじゅうランドセル」
「ごとうじゅうランドセル」は、愛知県清須市に本社・工房を構える2025年春に誕生したランドセルブランドです。創業100年の歴史で培ってきた伝統的な縫製技術と熟練職人の技を活かし、「本当に子どもにやさしいランドセルを届けたい」という想いを込めて、高品質・高機能なランドセルを一つひとつ丁寧に仕上げています。ぜひショールーム・工房見学にお気軽にお越しください。
来店予約・工房見学ステップ③子どもの好みとフィット感を大切にする
「色は絶対ピンクがいい!」、「デザインはシンプルが好き!」といった子どもなりのこだわりも尊重してあげましょう。とはいえ、子どもはすぐに気が変わることもあるので、保護者が数点まで候補を絞ってから、子どもに選ばせるのがベストです。
また、6年間使うものなので、デザイン以上に体格に合っているかどうか(肩ベルトの長さや背カンの動き)が重要です。
ステップ④機能性・素材・保証をチェック
ランドセル選びでは、「見た目」だけでなく機能性や素材の違いにも注目しましょう。
- クラリーノ®(人工皮革):軽くて水に強い。お手入れもラク。
- 牛革:やや重いが丈夫で、革の質感や高級感がある。
- コードバン(馬革):最も高級。希少で光沢が美しいが、高価格帯。
さらに、6年間保証の有無やサポート内容も重要です。自然故障や破損時に無料修理が受けられるブランドもあれば、代替ランドセルを貸し出してくれるところもあります。

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ラン活の失敗あるあると対策

ラン活は「事前にしっかり準備して選ぶ」ことができれば、満足のいく結果になるはず…と思いきや、意外と後悔やトラブルが多いのも事実です。ここでは、よくある失敗例とその回避策を、実際の体験談やアンケート結果をもとに解説します。
たくさん見すぎて決められない
「展示会を何件も回ったけど、逆に迷って決められなくなった…」という声は非常に多いです。デザインも価格も似ているものが多いため、見れば見るほどわからなくなるのは自然なことです。
背負い心地やサイズが合わなかった
見た目で選んだけれど、「実際に使い始めたら重かった」、「肩が痛くなった」という声も少なくありません。体格に合っていないと、毎日の通学に影響が出ることもあります。
対策としては、試着は「必須」であるということを認識しておきましょう。できれば重りを入れて背負わせてみることも大事です。展示会や店舗で中身の入った状態で背負ってみると、実際の負担がよくわかります。
買ってから「やっぱりあっちがよかった」と言われてしまう
子どもは気分が変わりやすく、購入後に別のランドセルが気になり始めることも。SNSやCMで見かけた他のモデルに憧れが出てしまうパターンも多いです。
対策としては、買う前に一晩冷却期間を設けることをおすすめします。展示会や店舗に行ってすぐ決めず、1日寝かせてから改めて気持ちを確認しましょう。

ランドセルの選び方完全ガイド!重視すべきポイントと選ぶ際の注意点
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ラン活で後悔しないために注意したいポイント
ラン活には、情報量の多さやタイミングの難しさから、気づかないうちに「失敗しやすい落とし穴」にはまりやすいという側面もあります。特に初めてラン活を経験する家庭では、周囲の情報に振り回されたり、子どもとの意見が食い違ったりするケースも少なくありません。ここでは、後悔を避けるために押さえておきたい重要なポイントを整理し、スムーズにランドセル選びを進められるように解説します。
流行に左右されすぎないことが大切
SNSや口コミでは、毎年「人気モデル」や「最新カラー」が話題になります。しかし、流行は数年ごとに大きく変わるため、今人気だからといって6年間ずっと満足して使えるとは限りません。特に工房系で数量限定のモデルは「早く買わなきゃ」という焦りを生みやすく、慎重に検討する前に即決してしまうご家庭も多い傾向があります。
ランドセルは長く使うものだからこそ、親子で「6年使い続けられるか」という視点を共有しておくことが重要です。流行そのものを否定する必要はありませんが、最終判断は今だけの好みではなく、長期的な使いやすさを基準にすることで後悔を防げます。
焦って購入せずに冷静に比較する時間を持つ
ラン活のピーク時期は、3月〜5月頃の展示会シーズンです。この間は多くの家庭が試着・購入を検討するため、どうしても「売り切れる前に買わなきゃ」という心理が働きやすくなります。
しかし、焦って購入してしまうと、後日ほかのランドセルを見て「こっちが良かったかも」と後悔するケースもよくあります。展示会や店舗で気に入ったモデルがあっても、その場ですぐに決めるのではなく、いったん持ち帰って家族で話し合う時間を作るのがおすすめです。
一晩置いてから再度見直すことで、冷静に比較でき、衝動的な判断を避けられます。とくに、複数のブランドを検討している場合、この「冷却期間」は失敗防止に非常に効果的です。
見た目だけでなく背負い心地を必ずチェックする
「デザインがかわいい」「色が気に入った」という理由だけで選んでしまうと、実際に通学が始まったときに後悔する最大の原因になります。ランドセルは毎日使うもので、教科書やタブレットを入れると1日あたり4〜6kgほどの重さを背負う子どもも少なくありません。
そのため、見た目以上に大切なのが「フィット感」です。肩ベルトの形状、背あてのクッション性、背カンの動き方など、メーカーによって使い心地は大きく異なります。
特に注意したいポイントは以下の通りです。
- 実際に背負ってみて、重さの感じ方を確認する
- 可能なら重りを入れた状態で試着する
- 子どもの肩幅や体格に合っているかを見る
- 肩ベルトがしっかりフィットするかをチェックする
見た目とフィット感のバランスが取れているランドセルを選ぶことで、子どもが快適に通学でき、成長に合わせて長く使い続けられます。
保証内容とアフターサービスを必ず確認する
6年間毎日使うランドセルだからこそ、故障や破損は避けられない場合があります。「購入したブランドに保証がなかった」「修理に時間がかかり、その間ランドセルを使えなかった」という失敗例は意外と多いものです。ブランドによって保証内容は大きく異なり、次のような差があります。
- 6年間無料修理があるか
- 修理期間中に代替ランドセルを貸し出してくれるか
- 故障の種類によって保証範囲が変わるか
- 郵送で修理依頼ができるか
特に活発な子どもほど傷つきやすいため、保証の有無やサポート体制は必ず確認すべきポイントです。事前に把握しておくことで、万が一のトラブル時も安心して利用できます。
ラン活に関するよくある質問

ラン活は情報が多く、初めて取り組む家庭にとっては不安や疑問がつきものです。ここでは、多くの保護者が抱きやすい質問を取り上げ、わかりやすく解説します。
Q. ラン活はいつから始めるのがベスト?
一般的には、年中の秋〜冬(9〜12月) に情報収集を始め、年長の春〜初夏(1〜5月)に試着・予約を進める家庭が多いです。特に工房系や数量限定モデルは販売開始直後に完売することがあるため、早めの行動が安心につながります。
しかし、秋以降でも十分間に合う場合もあり、焦る必要はありません。ブランドによって販売スケジュールが異なるため、気になるメーカーの情報を事前にチェックしておくとスムーズです。
Q. ランドセルは展示会と店舗のどちらで選ぶのが良い?
どちらにもメリットがありますが、比較しやすさを重視するなら展示会、じっくり試したいなら店舗がおすすめです。展示会は複数ブランドを一度に見比べられるため、色や形、機能を効率よくチェックできます。一方で、来場者が多いと落ち着いて試着できないこともあります。
店舗はスタッフに相談しながら時間をかけて試着できるため、フィット感をしっかり確認したい場合に向いています。どちらか一方ではなく、展示会で候補を絞り、店舗で最終確認をするという流れが理想です。
Q. ラン活で人気のモデルが売り切れるのはいつ頃?
工房系ブランドや数量限定モデルは、早い場合は4〜5月には完売することがあります。特に人気色のネイビー、パープル、キャメルなどは、毎年早期に在庫がなくなる傾向が強いです。一方で大手メーカーの場合は年間を通じて在庫が安定しているため、夏以降でも購入できる場合が多いです。しかし、希望する色や型が決まっている場合は、早めの購入が失敗を防ぎます。
Q. ランドセルはネット購入でも大丈夫?
ネット購入は便利ですが、必ず一度は実物を確認してから注文することが重要です。写真だけでは色味や質感がわかりづらく、背負い心地も確認できません。
店舗や展示会で試着した後、インターネットの方が安ければそちらで購入する、という方法なら安心して選べます。また、インターネットでの購入時は保証内容や返品規定を必ず確認しておきましょう。
Q. 軽いランドセルと丈夫なランドセル、どちらを優先すべき?
結論としては、体格に合った重さで、かつ丈夫さも備えているものを選ぶのが最適です。軽さだけを重視すると耐久性に不安が残り、逆に丈夫さだけを優先すると、毎日の通学で子どもに負担がかかることがあります。
最近では、人工皮革素材は軽量で耐水性も高く、耐久性にも優れたモデルが多いため、バランスよく選べます。
Q. 子どもが選んだ色に親が納得できない場合はどうすればいい?
この問題はラン活で最も多い悩みのひとつです。まずは子どもの意見を尊重しつつ、6年間使うことを踏まえてアドバイスをしてあげることが大切です。
保護者が数種類に絞ってから選ばせる、外装は落ち着いた色で内装に好きな色を取り入れるなど「折衷案」を提案することで、親子ともに満足できる選択ができます。どうしても意見が割れる場合は、一晩おいて気持ちを整理すると、落ち着いて再検討できます。
ラン活で後悔しないために

「ランドセルを買う」という行為は、ただの買い物ではなく、親子の思い出になる時間です。
ラン活は確かに情報量も多く、焦りやすい場面もありますが、子どもの成長を実感できる貴重な機会でもあります。どんなランドセルを選ぶかも大事ですが、「誰と、どんなふうに選んだか」も、親子にとって非常に重要な時間になります。
焦らず、周囲に流されすぎず、お子さまの「これがいい!」という気持ちと、保護者の「これなら安心」という想いを、ゆっくりすり合わせながら、6年間を共にするランドセルを見つけてみてください。

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