
お子さまのランドセル選びを進める中で、「牛革」という素材について気になっている方も多いのではないでしょうか。人工皮革が主流となった現在でも、牛革のランドセルは根強い人気を誇り、多くの工房系メーカーや老舗ブランドで取り扱われています。
しかし、「牛革って重いの?」「お手入れが大変?」「人工皮革との違いは?」など、牛革に関する疑問や不安をお持ちの方も少なくありません。6年間毎日使うランドセルだからこそ、素材の特徴をしっかりと理解した上で選びたいものですね。
本記事では、ランドセル素材としての「牛革」について、その特徴やメリット・デメリット、お手入れ方法のポイントまで詳しく解説します。牛革ランドセルを検討されているご家庭の参考になれば幸いです。
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ごとうじゅうランドセルのカタログ請求へ牛革とは?ランドセル素材として選ばれる理由

牛革とは、その名の通り牛の皮から作られた天然皮革です。ランドセル用の牛革には、主に生後3〜6ヶ月に去勢した2歳以上の雄牛の革「ステア」が使用されています。ステアは最も一般的な牛革で、表面のキメが細かく厚みがあり、耐久性に優れているという特徴があります。

現在のランドセル市場では人工皮革が主流となっていますが、ランドセル工業会の調査によると牛革は約20%のシェアを占めており、天然皮革の中では最も人気の高い素材です。
牛革がランドセル素材として選ばれる理由
人工皮革が主流となった現在でも、牛革ならではの魅力と優れた特性により、根強い支持を得ています。ここでは、牛革がランドセル素材として選ばれる主な理由について、詳しく解説していきます。
歴史と信頼性
牛革は人工皮革が普及する以前から、ランドセルの主要素材として使われてきた歴史があります。長年の実績により、6年間の使用に耐える耐久性が証明されています。古くからランドセルの王道素材として親しまれ、現在でも多くの工房系メーカーが牛革にこだわり続けています。
天然素材ならではの風合い
人工的に作られた素材では表現できない、天然皮革特有の質感と高級感があります。使い込むほどに味わいが増し、独特の経年変化を楽しむことができます。同じ革でも一つひとつ異なる表情を持ち、世界に一つだけのランドセルとなっていきます。
優れた耐久性
牛革は繊維が複雑に絡み合った構造をしており、引き裂き強度が高く、傷に強い特性を持っています。密度の高い繊維構造により、6年間の日常使用にも十分耐えられる強度があります。特に、毎日の荷物の出し入れや、活発な子どもの使用にも型崩れしにくい特徴があります。
身体になじみやすい特性
天然皮革は使用とともに柔らかくなり、お子さまの体型に合わせて徐々になじんでいきます。この特性により、背負い心地が使用期間とともに向上していく点も魅力の一つです。人工的には再現できない、天然素材ならではの特性と言えるでしょう。
品格と重厚感
牛革ランドセルは、見た目にも重厚感があり、品格を感じさせる佇まいが特徴です。シンプルでありながら存在感があり、どんな服装にも合わせやすい上品な印象を与えます。
牛革ランドセルのメリット

牛革ランドセルが多くの家庭に選ばれ続けている理由は、その優れた特性にあります。ここでは、牛革ランドセルの主なメリットについて詳しく解説します。
優れた耐久性と強度
牛革の最大の魅力は、その優れた耐久性です。天然皮革は繊維が複雑に絡み合った構造をしており、人工皮革と比較して引き裂き強度や耐摩耗性に優れています。
- 6年間の使用に十分耐える強度
- 型崩れしにくい構造
- 重い教科書にも負けない堅牢さ
活発に動き回るお子さまが毎日使用しても、形状を保ち続けることが可能です。特に、ランドセルの角や底面など、最も負荷がかかる部分での耐久性は人工皮革を上回ります。
高級感と品格のある外観
牛革ランドセルには、人工皮革では表現できない高級感と品格があります。天然素材特有の深みのある質感は、見る人に上質な印象を与えます。
- 天然皮革特有の美しい質感
- 重厚感のある佇まい
- 時代を超えて愛される普遍的な美しさ
- 上質さが伝わる手触り
使い込むほどに増す味わい
牛革の特徴的な魅力の一つが、経年変化による味わいの深まりです。人工皮革は使用とともに劣化していきますが、牛革は適切にお手入れすることで、使い込むほどに味わいが増していきます。
- 美しい経年変化
- 手触りの向上
- 色合いの深まり
- 愛着の深まり
- 思い出とともに育つランドセル
身体になじみやすい特性
牛革は使用とともに柔らかくなり、お子さまの体型に合わせて徐々になじんでいく特性があります。この特性により、使い始めより背負い心地が向上していきます。
- 体型に合わせたフィット感の向上
- 肩への負担の軽減
- 快適な背負い心地の実現
- 成長に合わせた自然な調整
リメイクでの長期活用
牛革は半永久的に使用できる特性があるため、6年間の使用後にリメイクしても長く使い続けることができます。牛革の耐久性の高さがリメイク後の長期使用を可能にします。
- リメイクによる第二の人生
- 思い出を形に残せる
- サステナブルな選択
物を大切にする心の育成
牛革ランドセルは適切なお手入れが必要なため、物を大切に扱う心を育てることができます。日々のお手入れを通じて、物に対する愛着や責任感を学ぶ機会となるでしょう。
牛革ランドセルのデメリット

牛革ランドセルには多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。購入前にこれらの点も理解しておくことが重要です。
重量が重め
牛革ランドセルの最も気になる点が重量です。一般的に牛革ランドセルは1,200〜1,400g前後と、人工皮革と比較して200〜300g程度重くなります。
特に入学時に小柄なお子さまや、通学距離が長い場合は、重量が大きな負担になりかねません。ただし、ただし、近年は人工皮革と革のハイブリッド構造などで軽量化が進んでおり、牛革でも比較的軽いモデルも登場しています。
価格が高め
牛革ランドセルは人工皮革と比較して価格が高めに設定されていることが一般的です。一般的な価格帯は以下の通りです。
- 牛革ランドセル:6~9万円
- 人工皮革ランドセル:4~8万円
希少価値が高く、製造工程も複雑で職人の技術が必要なため、その分価格に反映されます。
水濡れへの注意が必要
牛革は天然素材であるため、水濡れに注意が必要です。近年は撥水加工が施されているものがほとんどですが、人工皮革と比較すると耐水性で劣る部分があります。
- 雨の日の使用後は水分をすぐに拭き取る
- 長時間濡れたままにしない
- 雨カバーの使用がおすすめ
生産数の限界
牛革ランドセルは職人による手作りが多く、大量生産が困難です。そのため、人気モデルは早期に売り切れる可能性があり、購入時期を逃すと希望のモデルが手に入らない場合があります。
牛革と他素材(人工皮革・コードバン)の比較

ランドセル選びでは、牛革以外の素材との比較も重要です。ここでは主要な3つの素材を比較してご紹介します。
牛革 | コードバン | 人工皮革 | |
---|---|---|---|
原料 | 牛の革 | 馬のお尻の革 | ナイロン ポリウレタン ポリエステル |
重量 | 約1,200~1,400g | 約1,400~1,500g | 約1,000~1,200g |
価格帯 | 6~9万円 | 8~15万円以上 | 4~8万円 |
特長 | ランドセルの素材として昔から親しまれてきた歴史がある | 高級素材。 美しい光沢と重厚感 |
軽く、お手入れがしやすい。 デザインやカラーの幅が広い。 |
素材選びの判断基準
お子さまの特性や家庭の価値観に合わせて素材を選ぶことが重要です。それぞれの素材には明確な特徴があるため、以下の基準を参考に最適な選択をしましょう。
軽さを最優先する場合:人工皮革
- 体格が小さめで、少しでも軽いランドセルを希望する
- 通学距離が長く、毎日の負担を軽減したい
- 活発で荷物をたくさん持ち歩く傾向がある
- お手入れの手間を最小限にしたい
人工皮革は約1,000〜1,200gと最も軽量で、豊富なカラーバリエーションから選べるため、お子さまの好みに合わせやすい特徴があります。また、水に強く日常的なお手入れが簡単なので、忙しい現代のご家庭には実用的な選択肢です。
バランス重視の場合:牛革
- 適度な重量は気にならず、品質を重視したい
- 天然素材の良さを子どもに伝えたい
- 長く愛用できるものを選びたい
- 経年変化を楽しみたい
- 物を大切に扱う心を育てたい
牛革は重量と機能性、品質のバランスが取れた素材です。人工皮革より200〜300g重くなりますが、その分優れた耐久性と高級感があります。適切なお手入れにより、6年間美しく使い続けられ、使い込むほどに味わいが増していくでしょう。
最高級品志向の場合:コードバン
- 価格よりも最高品質を求める
- 希少性と特別感を重視する
- 重量は全く気にしない
- 周りとは違う上質なものを選びたい
- 代々受け継ぐような価値のあるものを求める
コードバンは馬のお尻の革を使用した最高級素材で、一頭から取れる量が限られているため非常に希少です。美しい光沢と滑らかな手触り、圧倒的な耐久性を持ち、まさに「一生もの」と呼べる品質を誇ります。
牛革ランドセルのお手入れ方法

牛革ランドセルを6年間美しく使い続けるためには、適切なお手入れが不可欠です。難しいメンテナンスは不要ですが、基本的なお手入れ方法を覚えておきましょう。
日常的なお手入れ
牛革ランドセルを美しく保つためには、簡単なケアと定期的なメンテナンスが大切です。難しい作業は必要ありませんが、基本的なお手入れを習慣化することで、6年間にわたって良好な状態を維持できます。
基本のお手入れ(週1回程度)
乾いた柔らかい布を使ってランドセル全体を拭き上げます。この作業により、日々蓄積されたホコリや軽い汚れを効果的に除去できます。特に注意したいのは金具部分です。ファスナーやバックル、ナスカンなどの金属パーツは汚れが付着しやすく、動作不良の原因となることがあるため、忘れずに拭き取りましょう。また、縫い目や角の部分は汚れが溜まりやすい箇所なので、より丁寧にお手入れすることが重要です。
月1回のメンテナンス
月に1回程度は、革専用クリーナーを使用したより本格的なメンテナンスを行いましょう。クリーナーを布に少量取り、革の表面を軽く拭いていきます。この際、強くこすることは避け、優しく拭き取ることがポイントです。部分的に汚れが目立つ箇所については、特に重点的にお手入れしましょう。
クリーナーでの清拭が完了したら、必ず乾拭きで仕上げます。クリーナーの成分が革に残らないよう、乾いた清潔な布で全体を拭き取ってください。その後、風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。この工程を省略すると、革にダメージを与える可能性があるため注意が必要です。
水濡れした場合の対処法
雨の日や水濡れした場合は、すぐに適切な処置を行うことが重要です。牛革は天然素材のため、水分に対して迅速な対応が求められます。
応急処置
まず乾いた柔らかい布を使って水分を吸い取ります。この際、強くこすらず、軽く叩くように水分を吸収させることがコツです。表面だけでなく、内部に水が入った場合は中身を取り出し、内部もしっかりと拭き取りましょう。
水分を除去した後は、自然乾燥が基本です。風通しの良い日陰でランドセルを乾燥させます。より効果的に乾燥させるため、ファスナーを開けて内部の空気循環も良くしましょう。ただし、直射日光やドライヤーなどの人工的な熱源は使用してはいけません。
注意事項
水濡れ時の対処で最も重要なのは、ドライヤーや暖房器具での乾燥を行わないことです。急激な熱は革の収縮やひび割れを引き起こす可能性があります。また、濡れたまま放置することも避けてください。
汚れがついた場合
日常的に使用していると、様々な汚れが付着することがあります。汚れの程度に応じて、適切な対処法を選択しましょう。
軽い汚れの場合
軽度の汚れであれば、まず乾いた布で汚れを拭き取ることから始めましょう。それでも落ちない場合は、固く絞った布で水拭きを行います。最後に必ず乾拭きで仕上げることで、水分による影響を最小限に抑えることが可能です。
頑固な汚れの場合
より頑固な汚れには、中性洗剤を薄めた水で布を湿らせて対処してください。汚れ部分を軽く叩くように清拭し、汚れを浮き上がらせます。その後、清水で湿らせた布を使って洗剤成分をしっかりと拭き取り、最終的には乾拭きで仕上げます。
長期保管時のお手入れ
6年間の使用後や、長期間使用しない場合のお手入れも重要です。まず、全体を丁寧に清拭し、汚れを完全に除去。その後、完全に乾燥させてから形を整えて保管します。
保管場所は湿気の少ない場所を選び、カビや変色を防ぎましょう。また、長期保管中でも定期的に風通しを行うことで、革の状態を良好に保つことが可能です。適切な保管により、ランドセルをリメイクする際にも美しい状態で加工することが可能になります。
牛革ランドセルに関するよくある質問

Q1. 牛革ランドセルは本当に重いですか?
A. 牛革ランドセルは人工皮革と比較して200〜300g程度重くなりますが、体感重量を軽減する工夫が施されているモデルも多いです。また、背あてのクッション性や肩ベルトの設計により、重さを感じにくくする技術も向上しています。実際に背負ってみて、お子さまの感想を聞いてみるのが良いでしょう。
Q2. 雨の日でも大丈夫ですか?
A. 現在の牛革ランドセルには撥水加工が施されており、日常的な雨であれば問題ありません。ただし、濡れた後は早めに水分を拭き取るのがおすすめです。雨カバーを併用することで、より安心してお使いいただけます。
Q3. 傷がついたらどうなりますか?
A. 革は使用によって傷がつくものですが、それが天然皮革ならではの「味わい」や経年変化の魅力となります。傷も含めて革が育っていく過程を楽しむことができるのが牛革の特徴です。
Q4. 人工皮革と比べて本当に丈夫ですか?
A. 牛革は引き裂き強度が高く、適切にお手入れすれば6年間しっかりと使い続けることが可能です。天然皮革特有の耐久性があり、特に型崩れしにくい特徴があります。
Q5. お手入れは大変ですか?
A. 現在のほとんどの牛革ランドセルは特別なお手入れを必要としません。ただし、より美しい状態を保ちたい場合は、週1回の乾拭きと月1回の専用クリーナーでの清拭を行うことをおすすめします。
Q6. 色の選択肢は少ないですか?
A. 牛革は人工皮革と比較すると色の選択肢は限定的ですが、ベーシックで飽きのこない色合いが中心となっています。
牛革ランドセルで豊かな6年間を
牛革ランドセルは、天然素材ならではの高級感と優れた耐久性、そして使い込むほどに増す味わいが魅力的な選択肢です。重量や価格、お手入れなどの注意点はあるものの、適切に選び、正しく使用すれば、お子さまの6年間の学校生活を豊かに彩ってくれることでしょう。
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