ランドセルは毎日使用するものなので、大切に使っていたとしても日焼けやシミなど、日々小さな汚れが蓄積していくでしょう。何もお手入れしなければ、6年後には色褪せや型崩れが目立ち、せっかくの思い出の品が少し残念な姿になってしまうかもしれません。

だからこそ、日々の気配りや定期的なお手入れが大切です。

そこで今回は、ランドセルを綺麗に保つためのクリーニングやお手入れ方法について詳しくご紹介します。お気に入りのランドセルを長く美しく使い続けるために、ぜひ参考にしてください。

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ランドセルは定期的なお手入れが重要

ランドセルは毎日使うものなので、気付かないうちにホコリや汗、手垢、雨水などによって汚れが蓄積していきます。これらを放置しておくと、革の劣化や色あせ、カビの発生といったトラブルにつながる可能性があります。

特に天然皮革のランドセルは、乾燥や水分に弱いため、こまめに表面の拭き取りや保湿ケアを行いましょう。そうすることで、美しさと機能性を長く保つことができます。

また、定期的なお手入れは、ランドセルに愛着を持つきっかけにもなり、子どもが物を大切にする気持ちを育てる効果もあります。6年間安心して使い続けるために、簡単なケアを習慣化することがおすすめです。

ランドセルはクリーニングに出せる?

ランドセルの汚れを綺麗にするために、クリーニングに出すことができるのか気になる人もいるでしょう。結論から申し上げると、ランドセルでもクリーニングに出して汚れを綺麗にしてもらうことが可能です。

ただし、どのクリーニング店でも受け付けているわけではなく、ランドセルに対応しているかどうかを確認してからクリーニングに出す必要があります。行きつけのクリーニング店があればそのお店に確認し、対応できないということであればインターネットで検索したり電話したりして、対応できるお店を探してみましょう。靴やバッグ、革製品に対応しているお店であれば、ランドセルも引き受けてくれる可能性が高いです。

また、通常のクリーニング店だけでなく、ブランドバッグや財布などの革製品専門の修理・クリーニングを受け付けているお店もあります。

ランドセルのクリーニングにかかる費用の目安

ランドセルをクリーニングに出す際、どれくらいの費用がかかるか気になる人も多いと思います。クリーニングに出すお店や、汚れの程度によって値段は変わりますが、おおよそ6,000~15,000円程度が相場です。

近くに店舗がない場合、宅配でクリーニングを依頼することも可能ですが、その場合は別途配送費用がかかることになります。

ランドセルのクリーニングにかかる期間

ランドセルのクリーニングは、通常の服やスーツよりも期間が長引く可能性があります。

内容 期間の目安
基本的なクリーニング 約1~2週間
色褪せ補修やツヤ出し 約2~3週間
フルメンテナンス 約3~4週間

上記はあくまで目安であり、正確な所要期間はクリーニングに出すお店に直接確認するようにしましょう。なお、クリーニング期間中は代替のランドセルを用意してくれるわけではないので、夏休みのような長期休暇を利用してクリーニングに出すことを推奨します。

ランドセルは自宅でもクリーニング可能

ランドセルは、クリーニング店に出さなくても自宅で綺麗にすることも可能です。「難しそう」と感じるかもしれませんが、少しの道具があれば誰でも簡単にクリーニングすることができるので、実践してみましょう。

自宅クリーニングに必要なもの

自宅でランドセルをクリーニングする際は、以下のものを揃えておきましょう。

  • 柔らかい布 2枚(濡れたものと乾いたもの1枚ずつ)
  • 中性洗剤(台所洗剤など)
  • 消しゴム(黒ずみがある場合)
  • 柔らかいブラシまたは綿棒
  • 革用保護クリーム

上記のように、一般的な家庭にある道具を使ってクリーニングすることが可能です。乾燥による革の劣化やひび割れを防ぐためには保護クリームを塗る必要があるので、持っていない場合は購入しましょう。

自宅でランドセルをクリーニングする流れ

自宅でランドセルをクリーニングする際は、以下の流れで進めていきます。

  • 乾いた布でホコリを落とす
  • 中性洗剤を薄めた水に布を浸して優しく拭く
  • 目立つ汚れは消しゴムで軽く擦る
  • 真水に浸した布で洗剤が残らないように丁寧に拭く
  • 乾いた布で乾拭きする
  • 革用保護クリームを全体に薄く塗る
  • 風通りの良い場所で陰干しする

ホコリの中には、砂や細かいゴミが混ざっていることがあり、拭き取りの際に擦れて傷つけてしまう可能性があります。そのため、ランドセル全体を乾いた布で拭いてホコリを落としましょう。

ホコリを落としたら、水を張ったバケツに中性洗剤を数滴垂らし、そこに布を浸して全体を水拭きします。黒ずみのような目立った汚れがある場合、消しゴムで軽く擦ると綺麗にすることが可能です。

その後、洗剤が残ってしまうと革を劣化させてしまう恐れがあるため、洗剤の入っていない真水に布を浸して全体を丁寧に拭き取ります。濡らした部分は、乾いた布で隅々まで水分を残さないように乾拭きしましょう。

乾拭きしたあとは、ランドセル全体に保護クリームを薄く塗って仕上げます。革の光沢と柔軟性を保つために重要な工程です。クリームを塗った後は、直射日光の当たらない風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。

自宅でランドセルをクリーニングする頻度

自宅でランドセルをクリーニングする頻度は、1~2ヶ月に1回程度が理想的です。目立つ汚れができた際は、都度クリーニングしましょう。さらに、週に1回は乾拭きをしてホコリや汚れを取り除くことができれば、より綺麗な状態で長持ちするでしょう。

手間はかかりますが、手間をかけた分だけ綺麗な状態が長持ちし、自然と愛着も湧きやすくなります。

自宅でランドセルのクリーニングをする際の注意点

自宅でランドセルをクリーニングする際は、以下の点に注意しましょう。

  • 落ちる汚れと落ちない汚れがある
  • 革の素材によって特性が異なる
  • 直射日光や熱で乾かさない

落ちる汚れと落ちない汚れがある

ランドセルには「落ちる汚れ」と「落ちない汚れ」があります。

落ちる汚れには、ホコリや軽い手垢、表面に付着した砂など、比較的浅い汚れが含まれ、柔らかい布や中性洗剤を使えば自宅でも落とすことが可能です。一方、長期間放置された汚れやインクの染み、革に深く染み込んだカビや油分などは、素材に影響を与えているため完全に落とすのは難しいでしょう。

しかし、汚れが落ちないからといって、強く擦ったり洗剤を濃くしたりすることがないように注意してください。無理に汚れを落そうとすれば、逆にランドセルを傷めてしまうことにつながります。

長持ちさせるためには、優しく丁寧に扱うことが重要です。

革の素材によって特性が異なる

ランドセルを自宅でクリーニングする際は、革の素材ごとの特性を理解しておくことが重要です。

クラリーノ®は人工皮革のため水や汚れに強く、水拭きや中性洗剤での手入れがしやすいという特性があります。一方で、牛革やコードバン(馬革)は天然皮革のため、水分や摩擦に弱く、専用のクリーナーや保湿剤を使用した繊細なケアが求められます。

素材に適さない方法でクリーニングを行うと、色落ちやひび割れの原因になることもあるため、素材を確認してから適切なお手入れを行うことが大切です。ランドセルを購入する際に、適切なお手入れ方法について忘れずに確認しましょう。

直射日光や熱で乾かさない

クリーニング後に湿った状態のままにしておくとカビの原因になるため、風通しの良い場所でしっかり乾かすことが大切です。ただし、直射日光やドライヤーなどの強い熱を当てると、素材が硬化・変形したり、色あせが発生する恐れがあるため避けてください。

特に天然皮革は熱に弱く、光による退色リスクも高いため注意しましょう。乾かす際は、陰干しで自然乾燥させるのが最も安心な方法です。

正しいお手入れで美しい状態を長く保とう

ランドセルは6年間という長い時間を共に過ごす、大切な成長の記録です。日々の使用によって知らず知らずのうちに汚れや傷みが蓄積してしまいますが、定期的なお手入れやクリーニングを行うことで、美しい状態を長く保つことができます。

クリーニング店に依頼する方法はもちろん、自宅でも簡単にできるお手入れを習慣にすることで、ランドセルへの愛着もより一層深まるでしょう。ぜひ本記事を参考に、思い出とともに綺麗なランドセルを守ってください。