
小学校の6年間を共にするランドセルは、お子さまにとって大切なパートナーです。毎日使うものだからこそ、正しい置き方を身につけることで型崩れや傷を防ぎ、美しい状態で長く愛用していただけます。
この記事では、ランドセルの基本的な置き方から収納スペースの作り方、避けるべき置き方まで詳しく解説します。「どんな置き方がランドセルにとって一番良いの?」「子どもが自分で片付けやすい収納方法は?」といった疑問を解決し、最適なランドセルの収納環境を整えましょう。
ランドセルの基本的な置き方をマスターしよう

ランドセルの置き方には、大きく分けて「横置き」「縦置き」「吊り下げ」の3つがあります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、ご家庭の環境やお子さまの生活スタイルに合わせて選ぶことが大切です。
安定感抜群の横置きスタイル
背あて(背面)を下にして横向きに置く方法は、最も一般的で安定感のある置き方です。小学校のロッカーでも採用されているため、お子さまにとっても馴染みのあるスタイルといえるでしょう。
横置きの最大のメリットは、ランドセルの向きを変えずに中身の出し入れができることです。宿題の準備や翌日の持ち物チェックがスムーズに行えるため、日常使いに適しています。
ただし、肩ベルトの扱いには注意が必要です。肩ベルトの付け根が折れ曲がった状態で置くと、シワや亀裂の原因になってしまいます。横置きにする際は、肩ベルトをまっすぐに整えてから置くように心がけましょう。
省スペースで美しい縦置きスタイル
底面(錠前がある側)を下にして立てる縦置きは、省スペースで収納できるのが魅力です。ランドセル全体の形が美しく見え、肩ベルトやかぶせの型崩れを防ぎやすい置き方として、展示場やショールームでもよく採用されています。
縦置きのメリットは、接地面が少ないため傷や汚れがつきにくく、ランドセル本来の形を保ちやすいことです。また、限られたスペースを有効活用できるため、収納場所が狭いご家庭にもおすすめです。
一方で、縦置きは中身の出し入れの際に一度横にする必要があり、やや手間がかかります。また、バランスを崩して倒れやすいため、安定した場所に置くか、専用のラックを使用することが重要です。
場所を取らない吊り下げスタイル
ランドセルについているループ(持ち手)や肩ベルトを使って、フックに吊り下げる方法もあります。床に置かないため掃除がしやすく、玄関やリビングでもすっきりした印象を保てます。
吊り下げ収納は設置場所の自由度が高く、壁面を有効活用できるのがメリットです。また、お子さまの目の高さに合わせてフックの位置を調整できるため、成長に合わせて使いやすい環境を作れます。
ただし、重いランドセルを長時間吊り下げると肩ベルトやループに負担がかかる可能性があるため、中身を軽くしてから吊り下げることをおすすめします。
家庭環境に合わせた収納場所選び

ランドセルの収納場所は、お子さまの生活動線と学習スタイルに合わせて選ぶことが重要です。ここでは、主要な収納場所とその特徴をご紹介します。
玄関収納で帰宅後の習慣作り
玄関にランドセルの定位置を作ることで、帰宅後すぐに片付ける習慣を身につけやすくなります。通学の動線上にあるため、出発時の忘れ物も防げるでしょう。玄関に収納するメリットは以下の通りです。
- 帰宅後の自然な流れで片付けができる
- 傘や帽子など他の通学用品とまとめて管理できる
- リビングに持ち込まないため、生活空間がすっきり保てる
玄関収納の注意点として、湿気対策が挙げられます。特に雨の日は除湿剤を活用したり、通気性を確保したりする工夫が大切です。また、来客時に目につきやすいため、インテリアと調和するデザインの収納アイテムを選ぶとよいでしょう。
リビング収納で学習環境を整備
リビング学習をするご家庭には、リビングでのランドセル収納がおすすめです。帰宅後すぐに宿題に取り掛かれる環境が整い、親御さまも学習の様子を見守りやすくなります。リビングに収納するメリットは以下の通りです。
- 宿題や明日の準備がスムーズに行える
- 親御さまが持ち物や連絡事項を把握しやすい
- 家族のコミュニケーションが生まれやすい
リビング収納は、インテリアとの統一感を保つことが大切です。木目調やシンプルなデザインの収納家具を選び、生活感が出すぎないよう工夫しましょう。
子ども部屋収納で自立心を育成
子ども部屋にランドセルの収納場所を設けることで、お子さまの自主性と整理整頓の習慣を育むことができます。学習机周辺に配置すれば、勉強道具とまとめて管理できる便利さもあります。子ども部屋収納が効果的な理由は以下の通りです。
- 自分で片付ける責任感が育つ
- 学用品を一箇所で管理できる
- プライベート空間での整理整頓習慣が身につく
お子さまが継続して使いやすくするには、収納アイテムの高さや使いやすさを考慮することが重要です。成長に合わせて調整できる家具を選ぶとよいでしょう。
避けるべき置き方と対処法

ランドセルの寿命を縮めてしまう置き方もあります。6年間美しく使い続けるために、避けた方が良い置き方を理解しておきましょう。
かぶせを下にする置き方は厳禁
最も避けるべきは、かぶせ(フタ)を下にして置く方法です。かぶせは本体よりも柔らかい素材で作られているため、ランドセル全体の重みがかかると変形や傷の原因となります。
帰宅後疲れている時や急いでいる時は、つい無造作に置いてしまいがちですが、お子さまと一緒に正しい置き方を確認し、習慣づけることが大切です。
側面を下にする置き方の注意点
ランドセルの側面を下にして置く方法は、一見問題なさそうに見えますが、いくつかのリスクがあります。ナスカン(金具)が床に当たって傷ついたり、重い荷物が入った状態では型崩れの原因になったりします。
側面を下にする場合は、ナスカンがついていない面を下にし、中身を軽くしてから置くようにしましょう。
不安定な場所に長時間置くのは避ける
階段の途中や椅子の上など、不安定な場所にランドセルを置きっぱなしにするのも避けましょう。落下による損傷といったリスクがあります。
【シーン別】ランドセルの置き方テクニック

日常の様々な場面で役立つ、ランドセルを保管する際のコツをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
雨の日の特別なケア
ランドセルが雨に濡れてしまったら、まず乾いたタオルで水分を拭き取りましょう。その後、風通しの良い場所で十分に乾燥させてから定位置に収納することが重要です。
湿気がこもったまま収納すると、カビやにおいの原因となります。特にかぶせカバーを使用している場合は、カバーも外して乾燥させることを忘れないようにしましょう。
長期休暇中の保管方法
夏休みなどの長期間ランドセルを使わない時期は、中身を全て取り出し、風通しの良い場所で保管します。湿気対策として除湿剤を近くに置いたり、月に1度を目安に状態をチェックしたりすることをおすすめします。
防虫剤を使用する場合は、ランドセルに直接触れないよう注意し、素材に悪影響を与えない製品を選びましょう。
外出先での一時的な置き方
友人宅や習い事の教室など、外出先でランドセルを置く際は、できるだけ安定した場所を選び、貴重品は別で管理します。床に直接置く場合は清潔な場所を選び、短時間に留めることが大切です。
ランドセルの置き方に関するよくある質問

ランドセルの置き方に関するよくある質問について回答します。ランドセルの置き方に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
Q. ランドセルの置き方で一番おすすめの方法は何ですか?
お子さまの年齢や生活スタイルによりますが、基本的には背あてを下にした横置きがおすすめです。荷物の出し入れがしやすく、安定感があります。ただし、肩ベルトをまっすぐに整えてから置くことを心がけてください。
Q. ランドセルラックは必要ですか?
必須ではありませんが、整理整頓の習慣づけや収納効率を考えると効果的です。お子さまが使いやすい高さで、学用品もまとめて収納できるタイプを選ぶとよいでしょう。
Q. 子どもが正しく置けるようになるコツはありますか?
まずはお子さまが継続しやすい方法を見つけることが大切です。置き場所にシールで印をつけたり、一緒に片付けの時間を作ったりして、楽しく習慣化を図りましょう。
Q. フックに掛ける収納は肩ベルトが伸びませんか?
重い荷物を入れたまま長時間掛けると肩ベルトに大きな負担がかかるため、中身を軽くするか、短時間の収納に留めることをおすすめします。
Q. 湿気の多い季節の保管で気をつけることは?
除湿剤の使用や定期的な換気を心がけましょう。特に梅雨時期は、カバーを外して風通しを良くし、カビの発生を防ぐことが重要です。
ランドセルの正しい置き方をマスターしよう!

ランドセルの正しい置き方をマスターすることで、6年間という長い小学校生活を美しいランドセルとともに過ごせます。お子さまの成長と共に変化するライフスタイルに合わせて、最適な収納方法を見つけることが大切です。
何より重要なのは、お子さま自身が継続できる方法を選ぶこと。「物を大切にする心」や「整理整頓の習慣」を育む貴重な機会として、親子で一緒に取り組んでみてください。
正しい置き方と適切なケアを継続すれば、ランドセルは6年間お子さまの成長を支える頼もしいパートナーとなってくれるでしょう。毎日の小さな心がけが、大切な思い出とともにランドセルを美しく保つ秘訣です。


