6年間の小学校生活でお子さまの成長を見守り、たくさんの思い出が詰まったランドセル。卒業後、「まだ使えるのに捨てるのはもったいない」と処分に悩むご家庭は少なくありません。

そんな方におすすめしたいのが、ランドセルの寄付サービスです。丈夫な日本のランドセルは海外でも人気が高く、寄付することで国内外の子どもたちの支援に繋げることができます。

この記事では、ランドセルを寄付するメリットや信頼できる支援団体について、詳しくご紹介します。

2026年ご入学者向けカタログ請求

ランドセル寄付で得られる3つの大きなメリット

ランドセルを寄付することには、以下3つの大きなメリットがあります。

世界の子どもたちに学ぶ機会と希望を届けられる

発展途上国や貧困地域には、通学用のカバンを購入できない子どもたちが多くいます。教科書や文房具を手に持ったり、ビニール袋に入れて長い距離を歩いて通学している子どもたちが、今なお数多く存在しているのが現状です。

こうした地域に丈夫な日本のランドセルを寄付することで、子どもたちは大切な学用品を安全に持ち運べるようになります。学校に通うきっかけを得たり、学ぶことへの意欲を高めることにも繋がるでしょう。

環境保護・SDGsへの貢献に繋がる

日本のランドセルは非常に頑丈に作られており、多くの場合、6年間の使用を終えてもなお十分に使える状態を保っています。

まだ使えるランドセルを再利用すれば、廃棄物の削減に繋がります。近年注目されているSDGs(持続可能な開発目標)の目標12「つくる責任 つかう責任」にも貢献することが可能です。

お子さまの「物を大切にする心」を育める

自分が使っていたランドセルが遠く離れた国の子どもたちの学びを支援するという体験は、お子さまにとって物の価値や大切さを学ぶ貴重な機会となります。物への感謝や自身の行動が与える社会への影響について考え、より広い視野を養うきっかけとなるでしょう。

親子で一緒に社会貢献に参加することは、責任感や思いやりといった価値観を共有し、家族の絆を深める効果も期待できます。

寄付されたランドセルはどのように活用されている?

寄付されたランドセルは国内外で子どもたちの学校生活を支え、未来への希望を繋ぐ大切な役割を担っています。

日本国内での活用例

日本国内では、児童養護施設や母子家庭の子どもたちに届けられるケースが多いです。寄付されたランドセルを販売し、その収益を国内の福祉施設や被災地支援に充てる団体もあります。

海外での活用例

寄付されたランドセルの活躍の場は、日本国内にとどまりません。世界に目を向けると、アフガニスタンやベトナム、カンボジアなど、多くの発展途上国の子どもたちにもランドセルが届けられています

こうした国々において、ランドセルは「高級で丈夫なカバン」として認識されており、手に入れるのが難しい貴重な存在です。子どもたちにとっては、学校に通う大きなモチベーションにもなっています。

ランドセル寄付の基本的な流れ

ランドセルの寄付は、以下のステップを踏むことでスムーズに行えます。

  1. 団体の選定・条件の確認
  2. ランドセルの準備・梱包
  3. 団体への事前連絡・申し込み
  4. 寄付金や送料の支払い
  5. ランドセルの発送・持ち込み

まずは寄付したい団体が設定しているランドセルの状態や素材、寄付できる期間などの条件を公式サイトで確認します。団体によってランドセルの届け先や活動内容が異なるため、目的に合ったところを選びましょう。

寄付するランドセルはきれいに掃除し、破損防止のため、緩衝材を利用するなどして丁寧に梱包しましょう。

ランドセルの寄付にあたって発生する費用は団体によって異なりますが、海外輸送費や送料、活動運営費として寄付金が必要になる場合が一般的。支払い方法については事前に確かめておくと安心です。

ランドセルを寄付する上で知っておきたい注意点

ランドセルを寄付する際には、以下のポイントに留意しておくべきです。

受付期間を確認しておく

ランドセルの寄付を受け入れている団体の中には、期間を限定しているところもあります。期間外に送ってしまうと受け付けてもらえない場合があるため、事前に公式サイトで最新情報をチェックしておきましょう。

損傷や劣化がひどいものは寄付できない場合が多い

ベルトや留め具が破損していたり、使用に問題があるほどひどい破損や劣化があるランドセルは、寄付を受け付けてもらえない場合があります。団体が定める基準を確認しておくと安心です。

宗教上の理由で寄付できないケースもある

寄付先の地域によっては、宗教上の理由から豚革製のランドセルを受け付けていない場合があります。特に、イスラム教徒が多い地域への寄付を希望する場合は注意が必要です。

お子さまのランドセルが寄付できる条件を満たしているかどうか不安な場合は、寄付先に問い合わせたりするなどして前もって確かめておくことをおすすめします。

私物が入っていないか・記名や寄せ書きがないかを確認する

団体によっては、名前が書かれていたり、寄せ書きがされているランドセルは寄付を受け付けていない場合があります。ランドセルの中に教科書やノート、お守り、防犯ブザーなどの私物が残っていないかどうかと合わせて、念入りにチェックしておきましょう。

こうした確認は、寄付先のルールに沿うためだけでなく、個人情報保護の観点からも大切なポイントです

寄付先はどこが良い?おすすめの支援団体5選を徹底比較!

ここでは、ランドセルの寄付を受け付けている信頼度の高い団体を厳選してご紹介します。各団体の特徴や寄付条件を比較し、希望に合った団体を見つける参考にしてください。

クラレ「ランドセルは海を越えて」

ランドセル用素材として約7割のシェアを占める人工皮革「クラリーノ」を生産する、株式会社クラレが中心となった活動です。2004年から、アフガニスタンの子どもたちにランドセルをプレゼントしています。

費用 倉庫(首都圏内)への送料
寄付方法 ホームページから応募後、メールで送られてくる倉庫の住所に発送
寄付できないランドセル 豚革製は不可
公式サイト クラレ「ランドセルは海を越えて」

国際協力NGOジョイセフ(JOICFP)

1968年に発足した、女性の命と健康を守る活動を展開する国際協力NGOです。「思い出のランドセルギフト」として、2004年以降、28万個以上のランドセルをアフガニスタンの子どもたちに寄贈しています。

ジョイセフ(JOICFP)の活動は、2020年以降、小学校の国語や中学校の英語の教科書といった教材にも取り上げられています。

費用 ・1個あたり2,500円(海外輸送費として)
※書き損じはがきでの代用も可能

・指定倉庫(東京都大田区)への輸送料
寄付方法 海外輸送経費を振込み、指定場所へ発送
※持ち込み不可
寄付できないランドセル ・破損・劣化しているもの
・豚革製のもの
・お守りや防犯ブザーがついたもの
公式サイト 国際協力NGOジョイセフ(JOICFP)

ワールドギフト

NPO法人ワールドギフトが運営する、医療支援や食糧支援、安全な水を届ける活動なども行っている団体です。これまで98ヵ国の地域で、ランドセルを始めとした物品支援を実施しています。

費用 ・寄付金1箱あたり
2,900円(郵便局集荷の場合)
3,700円(佐川急便集荷の場合)
2,900円(自身で発送する場合)

・送料(自身で発送する場合)
寄付方法 専用フォームで申し込み、寄付金を振り込んで発送または集荷
寄付できないランドセル 穴が開いている、肩ベルトが切れて破損しているなど、明らかに再利用・リサイクルできないもの
公式サイト ワールドギフト

NPO法人もったいないジャパン

引用元:https://mottainai-japan.com/

「もったいない」の心を活動軸とし、まだ食べられる食品や使用できる日用品や本などを国内外の福祉団体や個人に寄贈している団体です。国内の子ども食堂や途上国の学校など、支援先は非常に多岐にわたります。

費用 ・指定場所(神奈川県茅ヶ崎市)への送料
寄付方法 指定場所へ発送
※事務所へ事前に連絡し、承認を得られれば持ち込み可能
寄付できないランドセル 潰れていたり名前の書かれているもの
公式サイト NPO法人もったいないジャパン

NPO法人 JIYU

学用品の提供により、アジア圏(フィリピン、ベトナム、タイなど)の子どもたちを支援する団体です。

物流企業に海上輸送を、旅行者や駐在員などに航空輸送を無償協力してもらうことで、現地までの輸送コストをカットしています。寄付金や寄付品を開示することによる透明な支援も大きな特徴です。

費用 ・寄付金(段ボール1箱あたり1,000円以上)
寄付方法 寄付金を入金し、フォームから申し込み後、指定住所(茨城県龍ケ崎市)へ発送
寄付できないランドセル ・型崩れしているもの
・革が剥がれているもの
・外観または内部に著しい汚れ、破れ等のあるもの
公式サイト NPO法人 JIYU

思い出のランドセルを未来への贈りものとして寄付しよう

この記事でご紹介したように、ランドセルの寄付を受け付けている団体は数多く存在します。活動内容や寄付条件、必要な費用などを比較し、お子さまやご自身の思いに最も合った団体を選ぶことが大切です。

思い出の詰まったランドセルを寄付することで、新たな持ち主のもとで再び輝き、世界中の子どもたちの未来を切り拓く一歩となってくれます。お子さまにとっても「物を大切にする心」を育む貴重な経験となるでしょう。

ぜひ一度、ランドセルを寄付するという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。