ランドセル選びを始めると、「かぶせ」「ナスカン」など、普段聞き慣れない専門用語が多く出てきて困惑してしまいますよね。「これってどの部分のこと?」「この機能は何?」と疑問に思いながら、なんとなくランドセル選びを進めてしまっている方も多いのではないでしょうか。

実は、ランドセルは150個以上の細かなパーツで構成されており、それぞれに専門的な名称があります。これらの用語を理解することで、ランドセルの機能性や品質をより深く理解でき、お子さまにぴったりのランドセルを選べるようになります。

この記事では、ランドセル選びで必ず出てくる重要な用語と、それぞれの機能や特徴について詳しく解説します。創業100年の技術を活かしたものづくりを行う「ごとうじゅうランドセル」の視点から、知っておきたいランドセルの基礎知識をお伝えします

子どもの身体にやさしい「ごとうじゅうランドセル」

「ごとうじゅうランドセル」は、愛知県清須市に本社・工房を構える2025年春に誕生したランドセルブランドです。創業100年の歴史で培ってきた伝統的な縫製技術と熟練職人の技を活かし、「本当に子どもにやさしいランドセルを届けたい」という想いを込めて、高品質・高機能なランドセルを一つひとつ丁寧に仕上げています。

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ランドセルの基本構造を理解しよう

ランドセルは大きく分けて、「本体部分」「背負い部分」「金具・装飾部分」の3つの要素で構成されています。まずは、これらの基本的な構造を理解することから始めましょう。

本体部分の用語

かぶせ(被せ)

ランドセルの「顔」ともいえる蓋の部分です。教科書や荷物を雨から守る重要な役割を果たしています。

かぶせの大きさによって「全かぶせ」と「半かぶせ」に分けられます。一般的には全かぶせタイプが主流ですが、半かぶせタイプも根強く人気です。

半かぶせタイプは、荷物の出し入れがしやすく軽量であることがメリットで、周囲と差がつくおしゃれなデザインとして注目されています。どちらのタイプを選ぶかによってランドセルの印象が大きく変わるため、お子さまの好みを確認してから決めるとよいでしょう

かぶせ裏

かぶせの内側部分のことです。時間割表を入れるポケットが付いているものや、特徴的なデザインが施されているものもあります。普段は見えない部分ですが、ランドセルを開けるたびに目に入る場所なので、お子さまの好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

大マチ・小マチ(内ポケット)・前ポケット

大マチ

教科書やノートを入れるメインの収納スペースです。ランドセルの容量を表す際に「大マチ幅○○cm」と表記されることが多く、この数値が大きいほど多くの荷物を収納できます。現在は、A4フラットファイルがしっかり入る大マチ幅が標準となっています。

小マチ(内ポケット)

大マチの手前にある、比較的小さな収納スペースです。連絡帳や副教材など、頻繁に出し入れするものを収納するのに便利です。最近では、マチ幅が調整できる「伸縮小マチ」を採用したランドセルも増えています。

前ポケット

かぶせを開けた正面にあるファスナー付きのポケットです。ハンカチ、ティッシュ、絆創膏、家の鍵など、小物を整理して収納できます。内部にキーフックが付いたものや、透明カードホルダーが付いているものもあります。

前ベルト(前締めベルト)

ランドセルのサイドから小マチにかけて締められた補強用のベルトです。型崩れを防ぐ機能的な役割に加えて、反射材やナスカン、Dカンの取り付け場所としても活用されており、その用途はメーカーによって様々です。

背負い部分の用語

背カン

肩ベルトとランドセル本体を繋ぐ重要なパーツです。背負い心地を大きく左右する部分で、左右の肩ベルトが連動して動くタイプと、独立して動くタイプがあります。背カンの性能によって、ランドセルの安定性や身体への負担が変わります。

肩ベルト

ランドセルを肩にかけるためのベルトです。身体の成長に合わせて長さを調整でき、クッション性や通気性を決める重要な要素です。立ち上がり構造やS字カーブなど、各メーカーが独自の工夫を施している部分でもあります。

背あて(背裏)

背中に直接触れるクッション部分です。長時間背負っても疲れにくいよう、クッション性と通気性を両立させた素材が使用されています。背中の形状に合わせた立体的な設計で、ランドセルを身体にしっかりとフィットさせます。

下ベルト

ランドセルの底部から伸びているベルトで、肩ベルトと連結して一本のベルトとして機能します。この部分の調整によって、ランドセルの安定性が決まります。

金具・装飾部分の用語

錠前(じょうまえ)

かぶせとランドセル本体を固定する金具です。手動で開閉する従来型と、かぶせを被せるだけで自動的に閉まる「ワンタッチ錠前」があります。最近では、お子さまでも簡単に操作できるワンタッチ錠前が主流となっています。

ナスカン

ランドセルのサイドや肩ベルトに取り付けられた、バネで開閉するフック状の金具です。給食袋や体操袋などを吊り下げるのに使用します

Dカン

D字型をした金具です。ナスカンと違って輪っか状の構造のため、一度取り付けると外れにくく、防犯ブザーなど頻繁に着脱しないものの取り付けに適しています。

鋲(びょう)

かぶせ部分に付けられた金具で、装飾的な役割と機能的な役割を兼ね備えています。ハートや星などのデザイン性を重視したものや、反射材を組み込んだ安全性を高めるものもあります。

持ち手ハンドル・ランドセルフック(吊りカン)

持ち手ハンドル

ランドセルの上部に付けられた持ち運び用の取っ手です。ロッカーからの出し入れや、大人がランドセルを持ち運ぶ際に便利です。革製のものとナイロン製のものがあり、耐久性や見た目の美しさが選択のポイントとなります。

ランドセルフック(吊りカン)

机のフックなどにランドセルを吊り下げるための金具です。学校の机や家庭の収納時に使用します。基本的にはどのランドセルにも標準装備されています。

ランドセルの品質に大きく関わるポイントを知ろう

ランドセルの品質や特徴を大きく左右するのが、使用される素材と製造技法です。素材によって重さ、耐久性、価格、お手入れ方法が大きく異なるため、各素材の特性を理解することが重要です。また、職人の技術が光る製造技法についても知っておくことで、ランドセルの価値をより深く理解できるでしょう。

素材・製造に関する用語

人工皮革(クラリーノ)

化学繊維を主原料とした人工的につくられた皮革素材です。軽量で耐水性が高く、お手入れが簡単なことが特徴です。価格も本革と比較して手頃で、カラーバリエーションが豊富なのも魅力です。

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コードバン

馬の臀部から採取される最高級の天然皮革です。一頭の馬からわずかしか採れない希少素材で、「革の宝石」とも呼ばれます。非常に丈夫で美しい光沢があり、最高級ランドセルの素材として使用されます。

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ヘリ巻き

ランドセルの縁部分を別の素材で巻いて補強する技法です。摩擦による傷や型崩れを防ぐ効果があり、コンビカラーのデザインアクセントとしても活用されます

ランドセル選びで重要なポイントを押さえておこう

ランドセルを選ぶ際に、カタログや店頭でよく耳にする機能面の専門用語があります。これらの用語の意味を正しく理解することで、お子さまにとって本当に必要な機能を見極めることができ、より満足度の高いランドセル選びが可能になります。

ランドセルを選ぶ際に耳にする機能用語

6年間保証

ランドセルメーカーが提供する品質保証制度です。通常使用による故障や破損を、小学校卒業まで修理してくれるサービスであり、修理期間中の代替ランドセル貸し出しも含まれることが多いです。

左右非連動型

背カンが左右独立して動く機能のことです。身体の動きに合わせて肩ベルトが自然に動くため、背負い心地が向上し、型崩れも防げます

立ち上がり背カン

肩ベルトが背カンから立ち上がる構造のことを指します。肩とベルトの接触面積が増え、重量が分散されるのが大きなメリットです。さらに、肩ベルトが肩にしっかりとフィットし、重心が後ろに倒れることなくランドセルを適切な位置で背負えるため、肩への負担を軽減できます。

反射材・リフレクター

反射材は、暗い場所で光を反射してお子さまの存在を知らせる安全機能です。「リフレクター」とも呼ばれ、肩ベルトやサイド部分、かぶせなどに組み込まれています。

A4フラットファイル対応

A4フラットファイル対応は、現在のランドセル選びにおいて必須の仕様です。A4サイズの書類を綴じるフラットファイル(内寸約23cm)がすっぽりと収まるサイズ設計を指します。

品質・安全に関する用語

ランドセルは6年間という長期間使用するものであり、お子さまの安全に直結するアイテムでもあります。そのため、品質の高さと安全性を客観的に判断できる基準や認定制度が設けられています。信頼できる製品を選ぶ際の重要な指標として活用するのが良いでしょう。

ランドセル工業会認定

一般社団法人ランドセル工業会が認定する品質基準です。素材、部品、製造工程などの厳格な基準をクリアしたランドセルに与えられる認定で、上の画像のようなマークが付与されます。

安全ナスカン

一定以上の力がかかると自動的に外れる安全機能付きのナスカンを指します。引っかかり事故を防止する重要な安全装置です。

用語を理解してランドセル選びを始めよう

ランドセルの保管

ランドセルの用語を理解することで、カタログや店頭での説明がより分かりやすくなり、お子さまに本当に必要な機能を見極めることができるようになります。

ランドセル選びは、お子さまの小学校生活の大切なスタートです。この用語集を参考に、機能性とデザイン性を両立した、お子さまにぴったりのランドセルを見つけてください。

創業100年の技術を受け継ぐ特別なランドセルを

ランドセル選びでご不明な点がございましたら、ぜひ「ごとうじゅうランドセル」のショールームにお越しください。経験豊富なスタッフが、専門用語を分かりやすく説明しながら、お子さまに最適なランドセル選びをサポートいたします。6年間あんしん修理保証で、お子さまの成長を末永く見守らせていただきます。

ショールーム・工房見学